最近の音楽の形について

昨日、Daikonと話してて思ったことがあったのよ。
DaikonがCDTVを見てて、〜が何位だって話をしてたんだ。
そこで思ったのがアルバムの話がでてこないってことよ。


そう、最近の日本の音楽の形はシングル至上主義。
でも、それってアルバムを中心に活動しているアーティストにとってどうなんだろうか。
確かに、一曲に力をいれてそれをシングルとして発売するっていうのはいいことだと思う。
けど、一曲に収まらない想いとか伝えたいことを何曲にも渡ってアルバムとして聴かせたいアーティストだっているわけだ。
それなのに最近の音楽番組のランキングをみるとシングルは20位とか30位とか、多ければ50位とか100位まで発表されるのに、アルバムはせいぜい10位まで。ひどいときは何もなし。
いくら日本のシングル市場とアルバム市場が違うからといって、それはあんまりだと思う。


アルバムで活動してるアーティストの曲っていうのは、大抵数曲にわたって1つのものを組み立てる形だから、シングル曲みたいにタイアップなんてのはし難い。
音楽番組っていっても何曲も歌えないわけだから何かを伝えることは難しい。
つまりのところ、宣伝の手段が、シングルは「音楽番組」「ランキング」「タイアップ」「CM」「店頭」「ポスター」「口コミ」とたくさんあるのに対して、アルバムは「音楽番組」「ランキング」「タイアップ」がほとんど期待できない。
「店頭」に並ぶのは大抵有名になってから。「ポスター」なんてのも有名にならないとそんなに数は貼らせてもらえない。「CM」なんてもってのほか。
一番確実なのは「口コミ」だがそんなものはたかが知れてるわけで。


こういったシングル至上主義の形がそういうアーティストの可能性を潰してる気がしてならない。
最近のアルバムっていうのは一曲一曲完成された、言ってしまえばシングルの延長上であったり、シングル曲を集めたベスト盤であったり、一定のコンセプトのもとに集められたオムニバスだったり。
一曲でも十分に完成している音楽の形といったところか。
それに対して、一曲では完成しない、集まって1つの大作となる。そんなアルバムをみることは少ない。
コレはシングル曲の方にも言えることだが、一曲を聴いて「何、この曲。意味わかんない。」ではなく、他の曲も聴いてみてそのアーティストが何を伝えようとしているかを汲み取ることが重要だと思う。


最近になってようやくSound Horizonだとか一部のそういったタイプのアーティストがでてきた。
これはとても喜ばしいことで、この機会にこういうアルバムを作るアーティストもいるんだということを知って欲しい。
たしかに流行を追いかけるっていうのもいいと思う。
けど、独自の形で音楽を伝えようとするアーティストを忘れてはいけない。
そう、現在の日本の音楽の形が変わるかは私たち日本人の意識にかかっている。そう思う。



柄にもなく語ってみた。ああ、そんなに物を投げないで。